足 指 |
「…も…ゆ…して…」 全身くまなく接吻けされて、身体が蕩けてしまった気がした悟空の口から無意識に、許しを請う言葉がこぼれ落ちる。 今夜の三蔵は執拗で、容赦がなかった。 身体がぐずぐずに蕩けて、流れているような快感を尚も煽るように、三蔵の手は悟空の全身をなぞるように撫で、這い回る。 「やぁ…も…と、ける…よぉ…」 嫌々と首を振る金瞳から涙が溢れ、朱に染まったまろい頬を伝い落ちる。 「…んっ、あ…あ…」 ぴちゃんっと、濡れた音に悟空の身体がひくりと震え、濡れた黄金が開く。 「…ッぁ…や、きたな…ぁや…」 足首を持った三蔵の手を振り払おうとする悟空を押さえつけ、浮いた腰に熱く滾った己を突き立てた。 「ひぁっ…!」 悲鳴に似た声を上げて、悟空の身体が一瞬強張る。 「あっ…あぁ…ぁん…」 三蔵が叩き付けるように与える快楽に苦痛を感じるのか、悟空の身体は無意識に逃げを打つ。 「ぁあ…んっ…あっぁああ──っ」 痛みを伴う快感が悟空の身体を突き抜け、悟空は上り詰めた。 「ふぁ…ふっ…ぁさ…ぞぉ…」 荒い息を吐きながら見上げてきた金瞳に三蔵は瞳を眇めると、また、動き始めた。 「…もぅ…やぁぁ…」 いつもと違う荒々しい動きに悟空は為す術もなく翻弄され、瞬く間に頂へ登り詰めて行く。 完全に意識を無くし、弛緩した悟空の身体から漸く己を解放した三蔵は、汗と涙に濡れた頬を撫でながら、吐息の声で呟いた。 「…いなくなるんじゃねぇ…ぞ…」
それは、深い秋の、深い夜───── |