舌 |
喘ぐ口元に覗く赤い舌先。 ちろちろと、欲望を煽る。 氷菓子を舐めるその舌の動きに、魅入られる。 幼い仕草とアンバランスな色で艶を掃く。 日毎、夜毎、その色香で三蔵を惑わす。 「…んっ…ぁ…やぁ…」 小さな果実をくすぐる舌先に、白い肌は桜色に染まって、甘い声を零す。 「そ…やぁ…そんな…いで…」 震える手で俺の髪を引っ張り、身体を突っ張らせる。 それは、ふとした切っ掛けだったのだと、思い返しても確たる瞬間は思い出せない。 そう、何一つ、欲望へと繋がるものは無いはずだったのだ。 それが、今ではどうだ。 幼い容も、華奢な身体も、舌足らずな話し方も、声も、何もかもが、あられもない姿を思い起こさせ、蜜のような嬌声を蘇らせる。 「さ…ぞぉ…ぁんんっ…ぁ」 下肢を舐め上げ、自身を嬲る三蔵の舌に、悟空は身体を震わせ、シーツの海で溺れる。 「さんぞ…ふぁ…ん…さ…ぞ…」 纏い付く舌に悟空は上り詰めて行く。 零れる声音の隙間、ちろちろと見える赤い舌先に、三蔵は煽られて行く。
お前はどこまで…
思い果てなく、欲望は重なり、三蔵の舌先に、悟空の熱が弾けた。 |