くるりと回って、悟空が笑う。 結んだかみの緒と袂が、悟空が動くたびにひらりひらりと揺れた。
「似合う?」
目の前に座る三蔵に問えば、
「……ああ」
と、気のない返事が返った。 その返事に悟空は嬉しそうに笑った。
「ありがと」
そう言って、またひらりと、廻って見せた。
以降、本文にて
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